2005年 10月 17日
ボードの幅(シェイプ)
以前は一般的に幅広ボードは切り返しが重いと(日本では)嫌厭されていましたが、ここ数年で新たにワイドシェイプボードがリリースされています。
理由はライダーの技術向上とシェイプの洗練だと感じます。ワイドシェイプのメリットはあったのですが、以前のシェイプではデメリットも多くあったんです。各メーカーではその利点を残し(伸ばし)つつデメリットを解消したボードをリリースしました。
以前のワイドシェイプボードはINSANE TOYSのTNT-ALUとかDIRTYとかのタイプ。更に以前のSUNNのシェイプをサイドカット(サイドカーブ)そのままでワイドになったモノでした。スリムシェイプもあったのですが、僕はワイドシェイプの特性が好きでそちらを使用していました。
その特性とは、エッジグリップの高さとボード挙動の判り易さ。理由は2つ。
スノースクートのボードはフレームに広範囲で固定されるので動きが妨げられる。ボードを撓(たわ)ませる事でコントロールし、力を伝え、受ける。それらが妨げられるとエッジが部分的に噛み過ぎたり、抜けたりする(解り難い事でしょうけど、説明すると長くなるので省略)。
ワイドシェイプは捻れ易い。固定位置からエッジまでの距離が長いとか、あとイロイロ。ボード全体に対する固定される面積が、相対的に少ないのでボード本来のモノに近い特性が得られます。
まぁ、ここでの前提はボード本来の特性が良いって事。逆にボード特性が良くないけどフレームで矯正してバランスをとるという考え方はある。話がずれました。この事はまた別の機会に。
で、も一つ。足に対するエッジの位置。幅広ボードは足の真下(だいたい)。細いボードは足の内側(だいたい)。幅広ボードは細いボードより、力の伝わりやすい位置にエッジがあるんです。エッジの高さとかも関係あるけど、大雑把にはこんなところ。
結果、力が良く伝わればエッジクリップは高くなる。大きいモノがより動けば受ける力も大きくなって挙動も判り易い。どうっすか?
お次に、切り返しが重いと言われた理由はライダーのライディング技術の未熟さにあります。
左右の体重移動が十分でない状態でマシンを倒そうとしても倒れ難い。力が必要。それは解ってもらえるかと思います。その十分な状態の移動量が大きいのがワイドシェイプ。少ないのがスリムシェイプ。必要なタイミングで必要な体重移動が行えなかったライダーは重いと感じていました。
以前のワイドシェイプボードは、以上の様な特性がありました。
現在は、ボードをフレームに取り付けた状態に対してトップとテールがワイドでグリップ力を高め、中央の足を置く位置がスリムにし切り返しの重さを解消しています。そして、前後で一つの弧に近いサイドカットになり雪面抵抗の少ないシェイプになっています。
現在、SUNN SNOWSCOOTのボードシェィプは一つしかありませんが、他メーカーを含めイロイロな特性のボードがあります(当たり前だけど)。自分がどんな技術を持っているのか、何を求めているのかと言う事を考えて選択すると良いと思います。
なぜ、SUNN SNOWSCOOTは一つしかないのかってのはおいおい。
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