2006年 01月 19日

王座のひみつ #2

では、#1に引き続き、王座のひみつを説明しましょう。

動作とボードの動き解説

#1の画像で解説します。多くのライダーに現れる流れです。

先ず、①。FボードとRボードを使い目的の弧に合わせて(この時は適当でしたが)ターンをしています。ボードは進行方向に向きカービングでエッジがずれていません。雪面抵抗は最小限です。

お次、②。スピードが出てきたのですが、技術不足の為、遠心力にエッジのグリップ力が負けてスライドターンになり膨らんできます。しかし、意識してエッジグリップを弱めて、目的の弧を描く為にテール側を大きくずらし、雪面抵抗を高めて減速する場合も勿論アリです。ココでは後者です。

最後、③。②で減速しつつも、し切れずオーバースピードで遠心力に負けてしまい後荷重だった為にRボードがずれてしまいました。バランスを保つ為にFボードは逆ハンとなり接地されていません。減速主導のコントロールとなり大きく減速しました。

王座は①と②のみでコントロールしています。③の状態にはなりません。

重心の違い

王座との違いは重心にあります。下の図は重心軸と有効エッジの関係を解りやすく大袈裟にイメージで表しています。縦と横の関係が一緒になっていますので実際にはありえません。あくまでイメージです。

重心の違いで有効エッジが変わる

Aが王座です。重心が中央にあり、Fボード・Rボード共に均一に荷重され、多くのエッジが使用されています。この場合はライダーとスノースクートはFボードとRボードの2つの支えがあり安定し、荷重は一定でもハンドルを切りエッジの向きを変えてコントロールも出来ます。

Bは多くのライダーに見られる重心が後にあるパターンで、荷重はRボードメインに掛かり、むしろ後荷重で後傾の体を支える為にハンドルを引き、Fボードは雪面から浮いて使用されていません。つまり、支えは1つで前後に不安定であり、荷重が一定だとエッジの向きは変わりません。だから、減速主導コントロールとなってしまうのです。

スラロームでは

スラローム競技はクロス競技と異なり、速く滑る為の要素が少なく最速最短のラインは、とても狭まれています。

最短のラインは、それが見えさえすれば通る事が可能です。つまり、速く滑るという事は、そのラインを最小限の減速、または加速をして通るという事なのです。

多くのライダーは後ろ荷重の為、ラインコントロールが減速主導のコントロール&不安定となり遅いのです。

王座はFボードを使用して減速をぜずともラインコントロール可能&安定性が高いのでより速いのです。

デメリットもある

しかし、常に重心が中央だとデメリットもあるのです。#3では、それについて解説します。

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